ホワイトマジック vs ブラックマジック

時々言われますね。

日本語訳だとそれぞれ「白魔術」「黒魔術」と直訳どおりに解釈されています。

 でもアメリカで発行されている「魔術書」(魔術の入門書・ハウツーものの書籍)では『儀式魔術』と『民間伝承呪術』に大まかに分けられているようです。前者は『マジック』後者は『スペル』と紹介されています。日本での一般的な解釈「白=善」「黒=悪」のイメージではないようです。

 それぞれに例えば「不運に打ち勝つ」「権勢を極める」「黄金を手中にする」などのポジティブな願望達成の術がある反面、「悪魔を呼び出す」「人の仲を裂く」「病魔を憑依させる」といったおどろおどろしいものも数多くあります。自分ではプロテクト(防御)の目的な術は、ホワイトマジックという解釈をしています。私自身はカトリック教徒ではありませんが、西欧圏では カトリックの司祭などはいわゆる『悪魔祓い』を行うケースも少なくないと聞きました。おそらくこれもホワイトな『術』に入れていいでしょう。

 あなたが「魔術」に関心を持っているのなら、まずはホワイトな領域からチャレンジして見ることをお勧めします。大概のことは、このエリアの「術」で実現を引き寄せることができます。いきなり「人を呪う」とか「悪魔を呼び出して復讐させる」とかのような「術」に大金を投じるのは得策ではなさそうです。まずは心を静謐な状態に持っていって見ましょう。強烈な願望は木の根っこと同じで、「術」の信仰に必要不可欠の部分ですがマジカルオイルやインセンス、キャンドルなどは精神の動揺が甚だしいときには思いがけない副作用も付随させたりします。日本でも古来「人を呪わば穴二つ」(人に呪いをかけて死に至らしめると、自身にも跳ね返って命を落とす危険もある)という諺が存在します。

 世界の歴史を振り返れば残念なことに、宗教上の 対立が根源となって文明形態そのものへの重大な非寛容を起こした事例がたくさんあります。昨今で一番有名なのはキリスト教圏先進国とイスラム教の原理主義者を軸とする貧困からの報復テロリズムかもしれません。21世紀も世界各地で宗教戦争は続発しています。